FXは、1万円の少額・低資金からでも始めることができます。
「できます」と言いましたが、具体的には「できる業者」と「できない業者」があるので注意が必要です。
目次
1万円からFXを始めることのできる業者
1万円からFXを始めることのできる業者とは、1000通貨から取引が可能な業者となりますので、まずはこのことを覚えておいてください。
FX業者は、「1000通貨」もしくは「1万通貨」からの取引が可能な業者が多くなっています。
「1000通貨」とは、米ドル/円(わかりやすいように1ドル100円と計算します)で換算すると、10万円分の取引するということになります。(100円×1000通貨=10万円ということですね。)
1万通貨なら1000通貨の10倍になるので、米ドル/円(1ドル100円)で換算すると100万円で取引するということになりますね。
「えっ、1000通貨でも10万円になるのなら、1万円で取引できないんじゃないの?」
FXの初心者の方は、このような疑問を持つことが多いです。
確かに1万円しか投資していないのに、10万円の取引ができるというのは不思議ですよね。
あなたは、レバレッジという言葉を聞いたことがありますか?
このレバレッジという仕組みこそがFXの醍醐味であり、少額・低資金でもFX投資を始めることができる理由になります。
レバレッジとは
レバレッジとは、直訳すると「てこの作用」のことになります。
ウィキペディアを見てみると、「レバレッジとは、経済活動において、他人資本を使うことで自己資本に対する利益率を高めること、または、その高まる倍率。」と書かれていますね。
FXなど投資の世界では、このレバレッジが頻繁に利用されます。
投資の世界におけるレバレッジを簡単に説明すると、少しの資金で大きな取引ができるということです。
日本国内のFX業者では、最大25倍のレバレッジを掛けて取引ができます。(海外のFX業者では1000倍近いレバレッジをかけることができますが、これはまたの機会に説明します。)
具体的には、1万円を証拠金(取引保証金)として預けておくことで、日本国内のFX業者では最大25万円までの取引が可能になるということです。
このレバレッジを上手に利用することによって、少額・低資金からでもFX投資を始めることができるのですね。
ではレバレッジを利用した場合、どれくらいの利益・損失が出るのかを考えてみましょう。
レバレッジを利用したときの利益・損失の計算
例えば、1万円を証拠金としてFX業者に預けて、FXを始めてみるケースを考えてみましょう。
多くのFX業者では、1万円の証拠金があるのなら、その25倍の最大25万までの取引ができます。
レバレッジ25倍ですね。
ただ、いきなりレバレッジを最大25倍まで利用するのはリスクが大きすぎます。
最初にFXをする場合は、レバレッジを10倍程度にしたほうがいいです。
では米ドル/円(1ドル100円)を1000通貨購入してみましょう。(わかりやすいように1ドル100円と計算します。)
購入した額は、10万円となります。(100円×1000通貨=10万円ということですね。10万円分の取引をしているということです。)
預けているお金は1万円なのに10万円分購入したので、レバレッジは10倍ということになりますね。
FXでは、「買い」と「売り」の両方ができますが、今回は米ドル/円(1ドル100円)を1000通貨分「買い」から入ったと考えます。(10万円分の米ドルを買ったということです。)
「買い」のポジションをとったので、もし1ドル101円になったなら、1円分利益がでたということになります。
購入したのは1000通貨なので、1円×1000通貨=1000円の利益ということになりますね。
もし1ドル99円になってしまった場合は、反対に1000円の損失ということになります。
このように、1万円の証拠金で10倍のレバレッジをかけて米ドル/円(1ドル100円)を1000通貨を購入した場合、1円相場が動くことに1000円の利益・損失が出るということです。
通貨によってレバレッジも変わってきます
2019年2月11日現在の米ドル円相場は、1米ドル110円前後ですので、1000通貨を購入した場合レバレッジは11倍前後になります。
豪ドル円相場なら1豪ドル78円前後ですので、1000通貨を購入した場合レバレッジは7.8倍前後になりますね。
アメリカドルを買うか、オーストラリアドルを買うか、はたまたユーロを買うかなど、購入する通貨の種類によって、同じ1000通貨の購入でもレバレッジに違いがあります。
1万円の証拠金でできるだけレバレッジを低くして1000通貨を購入したいなら、豪ドル円を購入するといいのかもしれないですね。
1000通貨購入なら1円で1000円が動く
簡単に考えると、1000通貨を購入した場合に1円の上昇・下落で1000円のプラス・マイナスが出るということです。
1000通貨購入なら1円で1000円が動くと覚えておいてください。
10銭の上昇・下落で100円のプラス・マイナス、1銭の上昇・下落で10円のプラスマイナスになります。(ちなみに単位としては、100銭が1円になります。覚えておきましょう。)
1000通貨なら、大きなリスクを背負うことなくFXを経験・勉強できますので、まずは1000通貨の低リスクでFXを始めてみてはいかがでしょうか。
デモ取引よりも実際の経験が大事
FXはデモ取引といって、実際に投資をしないで練習することも可能です。
しかしデモ取引と実際に投資をしてする取引とは、そのプレッシャーが全く違います。
デモ取引をするのなら、少額の取引を実際にして経験を積むことをお勧めします。
注文時に指値・逆指値を設定しておけば安心
実際の取引では、指値(さしね)・逆指値(ぎゃくさしね)を設定しておくことで、一定の額まで相場が動くと自動的に決済をしておくようにしておくことが可能です。
指値、逆指値とは、自分が指定したレート(値段)に到達した時点で、自動的に注文が成立する注文方法です。
例えば、米ドル/円(1ドル100円)を1000通貨購入した場合、101円に指値を設定して1円上昇したときに自動的に決済するようにしておきます。
また反対に、99円50銭に逆指値を設定して50銭下落したときに自動的に決済するようにしておくことも可能です。
こうしておけば、101円になったときは1000円の利益を上げることができますし、予想の逆に相場が動き99円50銭になったときは500円の損失で済みます。
以上のように指値と逆指値は、同時に注文することもできます。(OCO(オーシーオー)注文と呼ばれています。)
しっかりと指値・逆指値を設定してリスク管理をしておけば、FXを過度に恐れる必要はありませんので、安心して取引することができます。
指値・逆指値を設定して、リスク管理をしておきましょう。
1000通貨から購入できるFX業者を選びましょう
1万円からFXを始めるために必須なのは、初めにお話ししたように1000通貨から購入できるFX業者を選ぶことです。
日本の多くのFX業者では、1000通貨からの購入が可能となっています。
ただ1万通貨からしか購入できないFX業者も存在しています。
しっかりと1000通貨からの購入が可能かどうか、調べておく必要がありますね。